キャベツを使った季節の料理は、非常においしく栄養価も高いものです。ここではシュークルートについてご紹介していきます。
シュークルートとは
シュークルートとは、キャベツを使ったフランスの郷土料理のことです。
塩や砂糖、香辛料漬けにしたキャベツを使用し、ソーセージやハムと一緒に他の野菜も使って煮込み料理のポイントとしても有名です。
ちょうどポトフに似たコクのあるとても体が温まる料理としてフランスやドイツ、そのほかオランダなど広くヨーロッパの国々で愛されています。。
シュークルートはキャベツを酢漬けにするのではなく、空気中で漬物のように発酵させることにより、乳酸による酸っぱさを生み出した食べ物です。この為、香辛料や砂糖、塩などで味付けされ、最終的には甘くておいしい味に仕上がっています。
シュークルートは栄養がある
シュークルートのすごい所は、なんと言ってもその栄養にあります。ビタミンCと聞くとレモンを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、なんとシュークルートはこのレモンの何倍ものビタミンCが含まれているのです。
元々キャベツの葉っぱ2枚でレモン2/3個分のビタミンが含まれていることも分かっており、これがキャベツ丸ごと一個分とするとかなりのビタミン量になることが分かりますね。
シュークルートはなぜヨーロッパで広まった?
シュークルートと切っても切り離せないのが海洋文化です。ヨーロッパは主に海に囲まれており、それぞれ航海や交易が盛んに行われていました。
この航海の中でとても重要な物質こそがビタミンCだったのです。16-18世紀ごろ、大航海時代と呼ばれる時代に入ると、大きな船で何年もかかる航海で探索や交易が盛んに行われました。しかし、この中で原因不明の皮膚や歯茎からの出血、様々な病気にかかりやすくなり、多くの人々が亡くなりました。
この原因として後に分かったのがビタミンCであり、航海中になかなか柑橘類を得られない時代であったことや、当時の食事として麦汁、ポータブルスープや加熱したオレンジジュースなどが使用されており、ビタミンCが破壊されたかあるいは含まれていないのが原因でした。
シュークルートはより長期保存が利くように作られており、航海中でもビタミンCを適宜補充できて、壊血病予防の食べ物として、ヨーロッパを中心に広く普及していったのです。
まとめ
一見単純な漬物のようにもみえるシュークルートですが、実は大航海時代の病気予防という重大な役目を担った、高栄養な食品であることが理解できたでしょうか。現代では多くの肉料理に使用されますが、ビタミンC自体はかなり身体のさびを落としてくれる効果があり、新陳代謝に一役買っています。是非、家庭でもシュークルートを使って健康な生活を送ってみてはいかがでしょうか。
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